## キケロの友情についての企画書
### 作品概要
**作品名案**: 友情について (De Amicitia)
**執筆者**: マルクス・トゥッリウス・キケロ
**作品形式**: 対話篇
**想定読者**: ローマ市民、特に知識人層、政治に関心を持つ者
### 作品背景と目的
共和政ローマ末期、政情不安の増大する中で、伝統的なローマの価値観である「ウィルトゥス（virtus）」、特にその中でも重要な要素である「友情（amicitia）」について論じることで、読者に倫理的な指針を提供することを目的とする。
### 作品内容
紀元前44年のローマを舞台に、ガイウス・レピドゥスの死後、彼の家で親しい友人たちが集まり、故人を偲びながら「友情」について語り合う形式をとる。
**主な登場人物**:
* **ガイウス・ファンニウス**: キケロの義兄。紀元前121年の執政官ガイウス・レピドゥスの息子。
* **クィントゥス・ムキウス・スカエウォラ**: 紀元前117年の執政官。法学者、ポンティフェクス・マクシムスとしても有名。
* **ガイウス・ラエリウス・サピエンス**: 紀元前140年の執政官ガイウス・レピドゥスの息子。スカエウォラの義弟。
**対話の軸となる論点**:
* 真の友情の定義と条件
* 友情の効用と重要性
* 友情における義務と限界
* 政治と友情の関係
### 作品の特徴
* 対話形式を用いることで、登場人物それぞれの立場や考え方を明確にし、読者に多角的な視点から「友情」について考察させる。
* ローマ史上の偉人たちの逸話を引用しながら、具体的な事例に基づいて論を展開することで、読者の理解を深める。
* プラトンやアリストテレスなど、ギリシャ哲学の影響を受けつつも、ローマ人としての独自の見解を提示する。