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キケロの『共和国について』と言語

## キケロの『共和国について』と言語

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キケロの『共和国について』

『国家論』(De re publica)は、古代ローマの哲学者であり、政治家でもあったマルクス・トゥッリウス・キケロによって紀元前54年から紀元前51年にかけて執筆された対話篇です。プラトンの『国家』の影響を強く受けており、理想的な国家のあり方について論じています。

この作品は、ローマの政治体制、正義、法、市民の義務など、多岐にわたるテーマを扱っています。キケロは、共和政こそが最良の政治体制であると主張し、混合政体、つまり君主制、貴族制、民主制の要素をバランスよく組み合わせた体制を理想として提示しました。

『国家論』は、6巻から構成されていましたが、断片的にしか現存していません。19世紀に発見された写本によって、かなりの部分が復元されましたが、完全な形での復元には至っていません。

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キケロの言語

キケロは、ラテン文学の黄金期を代表する文筆家の一人であり、その洗練された格調高い文体は後世に多大な影響を与えました。彼は、明晰で正確、かつ雄弁な文章を特徴とし、複雑な論理展開を明快に表現することに長けていました。

キケロは、ギリシャ哲学の概念をラテン語で表現するために、多くの新しい言葉を造語しました。また、比喩や修辞技法を巧みに駆使することで、文章に力強さと美しさを与えました。

彼の文章は、古代ローマの教養人にとって模範とされ、中世から近代にかけても、ヨーロッパの知識人に広く読まれ続けました。

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