ガルブレイスの新しい産業国家の対極
フリードリヒ・ハイエク著「隷属への道」
1944年に出版されたフリードリヒ・ハイエクの「隷属への道」は、中央集権的な経済計画が個人主義と自由を侵害し、最終的には全体主義国家の台頭を招くと主張する古典的な自由主義の著作です。
ガルブレイスの主張との対比
ガルブレイスの「新しい産業国家」は、大企業が経済力を持ち、政府の介入を通じて市場を管理する必要があると主張しています。
一方で、「隷属への道」では、政府の経済への介入は、たとえ善意に基づくものであっても、個人の自由を侵害し、最終的には全体主義につながると警告しています。
計画経済への批判
ハイエクは、中央計画経済では、限られた数の計画者が経済活動に関する膨大な量の情報を処理しなければならないため、非効率で非現実的であると主張します。
彼は、市場メカニズムこそが、分散化された知識を効率的に調整し、資源配分を最適化する唯一の手段であると信じていました。
自由の擁護
「隷属への道」は、経済的な自由と政治的な自由は密接に関連しており、一方がなければ他方も存在し得ないと主張しています。
ハイエクにとって、個人主義、自由市場、限定された政府は、自由で繁栄する社会の不可欠な要素でした。