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カルヴィーノの見えない都市に影響を与えた本

カルヴィーノの見えない都市に影響を与えた本

マルコ・ポーロ東方見聞録 – イタリア語: Milione

イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』は、マルコ・ポーロの『東方見聞録』から着想を得た作品です。『東方見聞録』は、13世紀にヴェネツィアの商人マルコ・ポーロが、東方の国々を旅した記録です。この本は、当時のヨーロッパ人に、東洋の文化や風習を伝える貴重な資料となりました。

『見えない都市』は、『東方見聞録』のように、架空の都市の描写を通して、人間社会や文明の本質を探求する作品です。カルヴィーノは、『東方見聞録』の記述から着想を得て、独自の想像力を駆使し、現実と幻想が交錯する不思議な都市の数々を創造しました。

たとえば、『見えない都市』に登場する都市「ゾライダ」は、『東方見聞録』に記された中国の都市「杭州」をモデルにしています。どちらも、運河が縦横に走る美しい都市として描かれています。また、「イシドラ」という都市は、砂漠の中に位置し、空想上の動物が生息するという点で、『東方見聞録』に登場する中央アジアの都市を彷彿とさせます。

このように、『見えない都市』は、『東方見聞録』の影響を色濃く受けています。カルヴィーノは、『東方見聞録』の世界観を借りながらも、独自の視点で都市を描き出すことで、人間存在の深淵に迫ることに成功しました。

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