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カルヴィーノの木のぼり男爵の発想

カルヴィーノの木のぼり男爵の発想

カルヴィーノ自身の発言

カルヴィーノはエッセイ「木のぼり男爵の由来」の中で、以下のように語っています。

> ある朝、机に向かっていた私は、なぜか書く気がしない日もあるものだが、ともかく何か書いてみようと思い、こう書き出してみた。「今日はコジモが木に登った日だ。二度と降りてこなかった」

この一文が、『木のぼり男爵』の核となるアイデアでした。カルヴィーノは、なぜコジモが木に登り、二度と降りてこなかったのか、という問いに対する答えを探すように、物語を紡いでいったのです。

時代背景

『木のぼり男爵』が書かれたのは1957年、第二次世界大戦後のイタリアでした。戦後の混乱と復興、そして新しい社会体制への模索の中で、人々は価値観の転換を迫られていました。

作品との関連

コジモの生き方は、当時の社会に対して、あるいは既存の価値観に対して、異議を唱えることを象徴しているとも解釈できます。木の上という自由な空間で、コジモは独自の視点で世界を観察し、社会と関わっていきます。

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