カルヴァンのキリスト教綱要の表象
表象：知識、特に神についての知識
カルヴァンのキリスト教綱要において、表象は人間の知識、特に神についての知識と密接に関係しています。カルヴァンは、人間は生まれながらにして神を知る能力を持っているものの、罪によってその能力が損なわれていると主張します。しかし、神は被造物を通してご自身を啓示し、人間に神の栄光を垣間見せてくださいます。これが神の表象です。
表象：被造物における神の反映
カルヴァンは、被造物全体が神の栄光の反映であり、神の表象であると見なします。太陽、月、星、動植物、そして人間の理性や良心など、すべての被造物は神の知恵、力、善良さの証しです。これらの被造物を通して、人間は神の存在、属性、摂理についてある程度の知識を得ることができます。
表象：聖書における神の啓示
カルヴァンにとって、被造物を通して得られる神の知識は限定的です。真の、完全な神の知識は聖書を通してのみ与えられます。聖書は神の言葉であり、神の自己啓示の最も完全な形です。聖書を通して、神はご自身の救いの計画、イエス・キリストにおける救い、そして永遠の命の約束を明らかにされます。
表象：信仰における役割
カルヴァンは、人間が神を真に知るためには、聖霊の働きによる信仰が必要であると強調します。信仰は、単に聖書の言葉を理解することではなく、神を信頼し、神の約束に頼ることです。信仰を通して、人間は神との個人的な関係に入り、神の恵みと愛を経験することができます。