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エールリヒの法社会学基礎論を読んだ後に読むべき本

エールリヒの法社会学基礎論を読んだ後に読むべき本

ウェーバー 社会学の根本概念

エールリヒの『法社会学基礎論』を読み終えた後、次に手に取るべき一冊として、マックス・ウェーバーの『社会学の根本概念』を挙げます。

### エールリヒとウェーバー:法社会学の巨人たち

法社会学という学問分野において、オイゲン・エールリヒとマックス・ウェーバーは、その礎を築いた巨人として並び称されます。『法社会学基礎論』でエールリヒが展開した革新的な法社会学の理論は、当時の法学界に大きな衝撃を与え、その後の法社会学研究に計り知れない影響を与えました。

ウェーバーもまた、法社会学に多大な貢献をした社会学者です。彼は、法の形成や変容における社会・経済・政治的な要因に着目し、近代資本主義の興隆と法の合理化の関係を分析しました。

### 『社会学の根本概念』を読む意義:社会学的思考の深化

エールリヒの『法社会学基礎論』を読み解く上で、ウェーバーの社会学は欠かせない視点を提供します。特に、『社会学の根本概念』は、ウェーバー社会学の基礎となる主要な概念を解説した著作であり、社会現象を理解するための基本的な枠組みを提供します。

『社会学の根本概念』で解説される「社会学的行為」「理解」「理念型」「支配の類型」といった概念は、法社会学に限らず、社会学全般において重要な概念です。これらの概念を理解することで、社会現象を多角的に分析する能力を高めることができます。

### 相補的な関係にある両者の視点

エールリヒは、法の「社会の中における生ける法」としての側面を強調し、国家が制定する法だけでなく、社会の慣習や道徳、経済活動などから生み出される法にも目を向けました。彼は、法を社会構造の一部として捉え、社会の変化に伴って法も変化すると考えました。

一方、ウェーバーは、近代社会における法の合理化に焦点を当てました。彼は、近代資本主義の発展に伴い、法が形式的な合理性を増していく過程を分析しました。ウェーバーによれば、近代法は、予測可能性と計算可能性を重視し、感情や倫理よりも形式的な手続きを重視する傾向があります。

### 法社会学研究の深化

エールリヒの社会中心的な法観とウェーバーの合理化論は、一見対照的な見解のようにも思えます。しかし、両者の視点を組み合わせることで、法と社会の複雑な関係をより深く理解することができます。

『社会学の根本概念』を読むことで、ウェーバーの社会学理論のエッセンスを吸収し、社会現象を分析するための鋭い視点を身につけることができます。そして、その視点を基にエールリヒの法社会学を再考することで、法社会学研究をより深化させることができるでしょう。

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