エンデのモモの世界
灰色の男たち
灰色の男たちは、人々の時間を盗む不思議な存在です。彼らは「時間貯蓄銀行」の職員を名乗り、人々に時間を節約するように説得します。灰色の男たちは葉巻の煙のようなものでできており、姿は人間に似ていますが、冷たく無機質な印象を与えます。
時間
作中では、時間そのものが重要なテーマとなっています。人々は灰色の男たちに騙されて、時間を節約することばかりに気を取られ、本当に大切なことを忘れていきます。モモは、時間とは目に見えるものではなく、人々の心の中にある「花の時間」から生まれてくるものだと気づきます。
モモ
モモは、物語の主人公である心優しい少女です。彼女は、周囲の人々に耳を傾け、時間を共有することで、彼らが本来の自分を取り戻すのを助けます。モモは、灰色の男たちの策略に立ち向かう、希望の象徴として描かれています。
舞台
物語の舞台は、明確に特定されていませんが、古代ローマの円形劇場を思わせる廃墟が街中に残る場所です。この廃墟は、かつては人々が集い、時間を共有していた場所でしたが、灰色の男たちの影響で忘れ去られていきます。
その他の人物
モモの周りには、様々な個性を持つ人物が登場します。例えば、語り部であり、モモの保護者的な役割を果たすベッポや、掃除夫でありながら哲学的な思想を持つジジなど、モモを支える存在が描かれています。