エリオットのミドルマーチの構成
第１部 ミス・ブルック
裕福なブルック氏が亡くなり、未亡人となった姉ドロシーは、牧師のキャソボンと再婚する。しかし、学究肌で堅物のキャソボンとの結婚生活は、想像していたようなものではなく、ドロシーは次第に幻滅していく。一方、ブルック氏の財産を受け継いだフレデリックは、自由奔放な生活を送る中で、美しいメアリー・ガースに惹かれていく。
第２部 古い街と新しい街
ミドルマーチに越してきた若き医師リッドゲートは、病院改革に燃えていた。しかし、彼の理想は、保守的な街の人々の理解を得られず、苦悩する。そんな中、リッドゲートは、美しいが浪費癖のあるロザムンドと恋に落ちてしまう。
第３部 待っているもの
キャソボンが病に倒れ、ドロシーは献身的に看病する。しかし、キャソボンはドロシーの愛情に応えることなく、この世を去る。一方、リッドゲートはロザムンドと結婚するが、彼女の浪費癖に悩まされる。フレデリックはメアリーへの想いを募らせるが、彼女の心は別の場所にあった。
第４部 三つの愛の物語
キャソボンの死後、ドロシーのもとに、彼の従弟であるウィル・ラディスラが現れる。ウィルは、ドロシーに好意を抱くが、彼女は彼を弟のように思っていた。リッドゲートの生活は、ロザムンドの浪費によってますます困窮していく。メアリーは、リッドゲートの才能を高く評価し、彼を励ます。
第５部 結果
ウィルは、ドロシーへの想いを抑えきれなくなり、彼女にプロポーズする。ドロシーは、ウィルの情熱に心を動かされ、彼との結婚を決意する。リッドゲートは、ロザムンドの浪費が原因で、破産してしまう。メアリーは、リッドゲートへの想いに気づき、彼を支える決意をする。フレデリックは、メアリーへの想いを諦め、彼女の幸せを願う。
第６部 結論
ドロシーとウィルは結婚し、幸せな生活を送る。リッドゲートは、ロザムンドと共にミドルマーチを去り、別の地で医師として再出発する。フレデリックは、政治の世界に進出し、社会改革に力を注ぐ。メアリーは、リッドゲートとの結婚生活の中で、彼の才能を支え、彼と共に困難を乗り越えていく決意をする。
それぞれの登場人物が、それぞれの道を歩み始める。