ウルフのダロウェイ夫人に匹敵する本
登場人物の意識の流れに焦点を当てた作品
* **ユリシーズ** (ジェイムズ・ジョイス): 1920年ダブリンの一日を舞台に、レオポルド・ブルームとその周辺の人々の意識の流れを描き出した作品。複雑な語彙や文体、膨大なアリュージョンを用いることで、人間の思考の複雑さを表現している。ダロウェイ夫人と同じく、時間の流れに沿ってではなく、登場人物の内面世界を通して物語が展開していく点が共通している。
モダニズム文学の傑作
* **失われた時を求めて** (マルセル・プルースト): 語り手の過去の記憶を通して、時間と意識、愛と芸術といったテーマを探求する作品。7編からなる長編小説であり、プルースト自身の経験や思想が色濃く反映されている。ダロウェイ夫人同様、意識の流れの手法を用い、時間と記憶の相対性を描き出している点が共通している。
女性の内的世界を描写した作品
* **彼らの目が見守っていたもの** (ゾラ・ニール・ハーストン): 1937年のフロリダを舞台に、黒人女性ジェイニーの成長と愛、自立を描いた作品。黒人女性の視点から、人種差別や性差別に苦しみながらも力強く生きる姿を描いている。ダロウェイ夫人と同様に、女性のアイデンティティや社会における女性の立場が重要なテーマとして描かれている。