アリストテレスの詩学に匹敵する本
西洋演劇論
アリストテレスの『詩学』は西洋演劇論の基礎を築いたとされ、特に悲劇論は後世に多大な影響を与えました。
詩学の影響
アリストテレスは悲劇を「深刻な、規模の大きい、一定のまとまりをもった行為の模倣」と定義し、その構成要素として筋、性格、思想、せりふ、視覚的効果、音楽を挙げました。 また、悲劇の目的は観客に恐怖と哀れみを感じさせることによってカタルシス(浄化)をもたらすことであるとしました。
詩学に匹敵する西洋演劇論
『詩学』に匹敵する歴史的名著として、以下の書籍が挙げられます。
* **プラトン『国家』(紀元前4世紀)**: プラトンは師ソクラテスの思想を受け継ぎ、イデア論を主張しました。『国家』では、理想国家の在り方を論じる中で、詩人をはじめとする芸術家を国家から追放すべきであると主張しています。これは、アリストテレスの模倣論と対比される見解として重要です。
* **ホラティウス『詩論』(紀元前1世紀)**: 古代ローマの詩人ホラティウスによる詩作論。アリストテレスの『詩学』の影響を強く受けており、詩の形式、言語、ジャンル、詩人の役割などについて論じています。「詩は絵画のごとくである」という有名な言葉は、この作品の中で述べられています。
* **ロンギノス『崇高論』(1世紀)**: 作者や成立年代に謎の多い作品ですが、古代の文芸批評書として高い評価を受けています。文の崇高さを追求し、その源泉を偉大な精神の働きに求めました。
これらの書籍の共通点
これらの書籍は、いずれも西洋演劇論、ひいては西洋文学全体に多大な影響を与えた名著です。アリストテレスの『詩学』と合わせて読むことで、西洋の美意識や芸術観をより深く理解することができます。