アウグスティヌスの神の国
企画概要
**執筆の背景**
371年、ヒッポ・レギウスの司教に就任したアウグスティヌスは、キリスト教の指導者として、当時の社会が抱える様々な問題に直面していました。とりわけ、410年に発生した西ゴート族によるローマ略奪は、キリスト教世界に大きな衝撃を与え、キリスト教とローマ帝国の衰退に対する関係について、様々な議論を巻き起こしました。
本書の目的
ローマ帝国の衰退とキリスト教の関係をめぐる誤解を解き、真の幸福を実現する道として「神の国」の概念を提示することを目的とする。
構成案
全22巻の構成を予定しており、前半(1~10巻)では「地の国」を、後半(11~22巻)では「神の国」を主題として論じる。
* **第1巻~第10巻:** 地の国の起源、歴史、特徴を、異教の神々への批判を交えながら論じる。ローマ帝国の繁栄も、真の幸福とは無関係な「地の国」の栄光に過ぎないことを示す。
* **第11巻~第22巻:** 神の国における永遠の平和と幸福を論じる。聖書に基づき、天地創造から最後の審判、永遠の命に至る歴史の中で、神の国がどのように実現していくのかを描く。
想定読者
* ローマ帝国の衰退をキリスト教の責任と考える人々
* 真の幸福の在り方について、キリスト教的な視点から理解を深めたいと考える人々