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アウグスティヌスの告白の機能

アウグスティヌスの告白の機能

機能1:回心記

「告白」は、アウグスティヌスがマニ教や新プラトン主義といった異教思想に傾倒し、放埓な生活を送った後、キリスト教に回心し、信仰に目覚めていく過程を克明に描いた回心記です。自身の内面を赤裸々に綴ることで、神の恩寵の偉大さを際立たせ、読者に対して自らの罪と向き合い、真の神へと立ち帰るよう促しています。

機能2:自伝

「告白」は単なる回心記ではなく、アウグスティヌスの幼少期から青年期を経て、30代前半でキリスト教に回心するまでの半生を振り返る自伝としての側面も持ちます。幼少期のいたずら、勉学への苦悩、恋愛、友人との交流、そして母のモニカとの葛藤など、個人的な経験を通して、人間の弱さや罪深さ、そしてそれらを乗り越えようとする心の動きが鮮やかに描かれています。

機能3:哲学的・神学的考察

「告白」は、回心に至るまでの内面的な葛藤や神の恩寵に対する感謝を述べるだけでなく、時間論、記憶論、創造論など、哲学的・神学的な考察が展開されている点も特徴です。特に、第11巻から第13巻では、聖書の創世記の解釈を通して、時間と永遠、物質と精神といった根源的な問題について考察しています。

機能4:祈り

「告白」は、神への語りかけ、すなわち祈りの形式で書かれています。アウグスティヌスは、自らの過去を振り返り、罪を告白することで神の赦しを求めると同時に、神への賛美と感謝の気持ちを表明しています。読者は、アウグスティヌスの個人的な祈りに触れることを通して、神との対話、自らの内面と向き合うことの大切さを実感させられます。

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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。

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