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アウグスティヌスの告白のテクスト

アウグスティヌスの告白のテクスト

告白の内容

『告白』は、アウグスティヌスが33歳の時に、回心からカルタゴでの修職までの半生を振り返り、神への感謝と信仰の深まりを表明した作品です。全13巻からなり、前半(1~9巻)では、幼少期の罪の意識、青年期の放蕩、マニ教への傾倒、学問への探求、そしてミラノでのアンブロシウス司教との出会いと、キリスト教への回心までを描写します。後半(10~13巻)では、時間論や天地創造など、哲学的な考察を加えながら、聖書の解釈を通して自身の信仰を深めていく過程が語られます。

文体と構成

『告白』は、神への祈りの形式をとった、一人称による内省的な告白文学です。詳細な心理描写や、葛葛たる内面の吐露、神への問いかけなどを通して、アウグスティヌスの信仰に至るまでの苦悩と歓喜が、生々しく描き出されています。また、修辞学を学んだアウグスティヌスの文体は、詩的で力強く、比喩や対句などを駆使した表現に溢れており、文学作品としても高く評価されています。

歴史的背景

『告白』は、ローマ帝国末期、キリスト教が国教として公認された時代背景のもとで書かれました。アウグスティヌスは、異教世界におけるキリスト教の優位性を示すと同時に、自身の回心を証しすることで、当時のキリスト教徒たちへの信仰の指針を示そうとしたと考えられます。

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