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ユスティニアヌスのローマ法大全の感性

## ユスティニアヌスのローマ法大全の感性

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法典編纂の理念

ユスティニアヌス帝が編纂を命じた「ローマ法大全」は、古代ローマの膨大な法体系を体系化し、整理することを目的としていました。その背景には、ローマ帝国の再建を目指すユスティニアヌス帝の政治的意図、そして、複雑化・混乱していた当時の法体系を整備し、帝国の統治を円滑化しようとする実用的な意図がありました。

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法典の構成と内容

「ローマ法大全」は、「 codex (コーデックス)」と呼ばれる書物形式で編纂され、以下の3つの部分から構成されています。

* **「勅法彙集(Codex)」**: ユスティニアヌス帝以前のローマ皇帝が発布した勅令のうち、有効なもののみを集めて編纂したもの。
* **「学説彙纂(Digesta)」**: ローマ法の著名な法学者の学説を編纂したもの。古典期ローマ法の精髄が凝縮されており、法解釈を行う上で重要な部分を占めています。
* **「法学提要(Institutiones)」**: 当時の法学生向けに編纂された教科書。

これらのうち、「学説彙纂」には、ガイウスの「法制度論」など、既に失われていた古典期の法学書の抜粋も多数含まれており、ローマ法の歴史を知る上でも貴重な資料となっています。

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ローマ法大全の影響

「ローマ法大全」は、その後のヨーロッパの法体系に多大な影響を与えました。特に、12世紀にボローニャ大学でローマ法が「再発見」されて以降、ローマ法はヨーロッパ各地で研究・適用されるようになり、近代ヨーロッパの法典編纂にも大きな影響を与えました。

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