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マリノフスキの西太平洋の遠洋航海者の力

## マリノフスキの西太平洋の遠洋航海者の力

マリノフスキの研究対象

ブローニスワフ・マリノフスキは、20世紀初頭のイギリスの人類学者です。彼は、第一次世界大戦中にメラネシアのトロブリアンド諸島で長期間の参与観察を行い、その経験をもとに「西太平洋の遠洋航海者」などの著作を残しました。この本の中でマリノフスキは、トロブリアンド諸島の人々の経済活動、社会構造、宗教儀礼、性と家族など、多岐にわたる側面を詳細に記述し、分析しています。

遠洋航海の技術と知識

マリノフスキは、「西太平洋の遠洋航海者」の中で、トロブリアンド諸島の人々の航海の技術と知識に特に注目しています。彼らは、カヌーと呼ばれる船を使い、広大な海を航海して、他の島々との交易を行っていました。マリノフスキは、彼らが星や風、海流などを巧みに読み解き、経験に基づいた高度な航海術を駆使していたことを明らかにしました。

クラ交換と社会構造

また、マリノフスキは、トロブリアンド諸島で行われていた「クラ」と呼ばれる交換システムについても詳細に研究しました。クラは、貝殻の腕輪や首飾りを交換する複雑なネットワークであり、島々の間の社会的な結びつきを維持する重要な役割を果たしていました。マリノフスキは、クラが単なる経済活動ではなく、社会的な地位や権力、そして魔術的な力とも深く結びついていることを明らかにしました。

マリノフスキの功績と限界

マリノフスキの研究は、それまでの西洋中心的な視点からの脱却を促し、文化相対主義という考え方を広める上で大きく貢献しました。彼は、参与観察という手法を用いることで、従来の人類学研究では見過ごされてきた人々の生活様式や価値観を深く理解しようとしました。しかし、彼の研究には、女性や社会変化に対する視点の欠如など、限界も指摘されています。

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