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ベーベルの婦人論の対極

ベーベルの婦人論の対極

ルソー「エミール」における女性の教育について

ジャン・ジャック・ルソーの「エミール」(1762年)は、当時の社会に大きな影響を与えた教育論であり、男女の役割分担を明確に区別した点で、アウグスト・ベーベルの「婦人論」(1879年)と対照的な立場を示しています。

「エミール」は、理想の男性像であるエミールを育成する過程を描写していますが、その中で女性は、あくまで男性に従属的な存在として位置づけられています。エミールの妻となるソフィーの教育は、男性を喜ばせ、家庭を守ることに特化しており、知性や理性よりも、従順さや感受性を重視した内容となっています。

ルソーは、女性の自然的役割は、男性を支え、家庭を守ることであると主張しました。そして、女性が男性と同じ教育を受け、社会進出を望むことは、自然の秩序に反し、社会に混乱をもたらすと考えていました。

「エミール」は、女性の社会進出を訴えた「婦人論」とは対照的に、伝統的な男女の役割分担を肯定し、それを維持するような教育の必要性を説いた作品と言えるでしょう。

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