## ベルンハイムの催眠術の理論と実際の発想
ベルンハイムの催眠術への着目
フランツ・アントン・メスメルによって広められた動物磁気療法に触発され、
19世紀の医師、
ハイデベルク大学の教授であったベルンハイムは、
催眠状態と示唆がもたらす効果を科学的に検証しようと試みました。
イデオ運動反応と想像力の役割
ベルンハイムは、催眠状態における被験者の反応が、
動物磁気や神秘的な力によるものではなく、
被験者自身のイデオ運動反応と想像力によって引き起こされると考えました。
催眠誘導における固定観念
彼は、催眠誘導において、
振り子や凝視などの外部刺激を用いることは、
被験者の注意を特定の対象に集中させ、
特定のイメージや考え（固定観念）を形成する役割を果たすと主張しました。
示唆のメカニズム
ベルンハイムは、催眠状態における被験者は、
催眠誘導によって高められた想像力と、
催眠術師に対する強い信頼感から、
示唆を現実として受け入れやすくなると考えました。
催眠の治療への応用
ベルンハイムは、催眠を用いることで、
ヒステリーなどの神経症の治療が可能であると主張し、
実際に多くの患者に対して催眠療法を行いました。