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プラトンの饗宴の主題

プラトンの饗宴の主題

エロスについて

「饗宴」は、アテネの悲劇詩人アガトンの家で開かれた、男たちの宴の席での出来事を描いた作品です。この宴では、参加者たちが順番に「エロス」を讃えるスピーチをするという趣向が凝らされていました。そのため、この作品は「エロス」をめぐる対話篇として知られています。

様々なエロスの解釈

登場人物たちは、それぞれの立場からエロスを定義し、その属性や働きについて論じていきます。例えば、パウサニアスは、肉体的な愛を指向する「パンデーモス的エロス」と、精神的な愛を指向する「ウーラニア的エロス」を区別します。また、医師のエリクシマコスは、エロスを自然界全体に遍在する調和をもたらす力として捉えます。

ソクラテスのエロス論

こうした多様なエロス論が展開される中で、ひときわ異彩を放っているのが、ソクラテスのスピーチです。彼は、自身がマンティネイアの女預言者ディオティマから聞いた話として、エロスを「永遠なるもの、すなわち美そのものを求める欲求」であると定義します。そして、肉体的な愛から精神的な愛へ、さらには哲学的な愛へと段階的に昇華していくことで、最終的に「美そのもの」を直観することができると説きます。

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