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ブルハルトのイタリア・ルネサンスの文化と言語

## ブルハルトのイタリア・ルネサンスの文化と言語

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ブルクハルトとルネサンス

ヤコブ・ブルクハルト(1818-1897)は、スイスの歴史家で、その著作『イタリア・ルネサンスの文化』(Die Kultur der Renaissance in Italien、1860年)で、ルネサンスを中世と近代の橋渡しとなる重要な時代として確立したことで知られています。ブルクハルトは、ルネサンスを、古代ギリシャ・ローマ文化の復興と、人間中心主義(個人主義、合理主義、経験主義)の精神に基づく新しい文化の誕生として捉えました。

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「イタリア・ルネサンスの文化」における言語

ブルクハルトは、『イタリア・ルネサンスの文化』の中で、言語を文化の重要な要素として捉え、特にイタリア語の発展と、それがルネサンス文化に与えた影響について論じています。

ブルクハルトは、ダンテ、ペトラルカ、ボッカッチョといった14世紀のフィレンツェの作家たちの作品を高く評価し、彼らがラテン語ではなく、当時の「俗語」であったイタリア語で文学作品を創作したことを画期的な出来事として捉えました。これらの作家たちの作品は、イタリア語を洗練された文学言語へと高め、ルネサンス文化の重要な基盤を築きました。

また、ブルクハルトは、ルネサンス期における古典語の復興運動にも注目し、それがイタリア語の語彙や文法に大きな影響を与えたことを指摘しています。しかし、彼は同時に、ルネサンス期のイタリア語が、単に古典語の模倣ではなく、独自の表現力と創造性を備えた言語であったことを強調しています。

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「イタリア・ルネサンスの文化」の影響

『イタリア・ルネサンスの文化』は、ルネサンスに対するその後の歴史観に大きな影響を与え、ブルクハルトは「ルネサンスの発見者」と呼ばれることもあります。彼の著作は、ルネサンスを、単なる歴史的な時代区分を超えた、西洋文化史における重要な転換点として認識させる上で大きな役割を果たしました。

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