パシュカーニスの法の一般理論とマルクス主義を読んだ後に読むべき本
エヴゲーニ・パシュカーニス 著『法の唯物論とマルクス主義法理論』
パシュカーニスの主要著作『法の一般理論とマルクス主義』を読了後、次に読むべき本として、同じくパシュカーニスが執筆した論文集『法の唯物論とマルクス主義法理論』を挙げます。
『法の一般理論とマルクス主義』は、商品形態の分析を出発点に、法的形式の根源を商品交換に見出し、国家、法、権利といった上部構造概念を商品形態の反映として捉え直す、壮大な試みでした。パシュカーニスはこの著作で、マルクス主義の立場から、資本主義社会における法の役割を鋭く分析し、大きな影響を与えました。
しかし、『法の一般理論とマルクス主義』は、その難解さゆえに、読者がパシュカーニスの論点を正確に理解することは容易ではありません。そこで、本書を読む前に、『法の唯物論とマルクス主義法理論』を読むことをお勧めします。
本書は、『法の一般理論とマルクス主義』で展開されたパシュカーニスの理論的前提や論点を、より平易に解説した論文をまとめたものです。パシュカーニス自身の言葉で語られた、法の唯物論、国家と法の関係、法と道徳の関係など、重要なテーマに関する考察は、『法の一般理論とマルクス主義』の理解を深める上で非常に役立ちます。
具体的には、本書に収録されている「法の唯物論綱要」「法と道徳の関係」「国家と法の起源について」といった論文は、『法の一般理論とマルクス主義』で扱われている複雑な議論を理解するための基礎を提供してくれます。
『法の唯物論とマルクス主義法理論』を読むことで、『法の一般理論とマルクス主義』で展開されたパシュカーニスの革新的な理論を、より深く理解することができるでしょう。