## ナボコフの青白い炎の構成
### 構成要素の概要
「ナボコフの青白い炎」は、ジョン・シェイドの999行の詩「青白い炎」とその注釈とされるテキストから構成されます。
### 詩「青白い炎」
* **形式:** 英雄詩（heroic couplets）と呼ばれる、弱強五歩格の押韻構成（aa、bb、cc…）を持つ。
* **長さ:** 999行
* **内容:** 亡くなったシェイドの妻シビルへの想いや、シェイド自身の過去、ヨーロッパの王族に関する陰謀論などが語られる。
### 注釈
* **語り手:** チャールズ・キンボートという名の文学研究者を名乗る人物。
* **体裁:** シェイドの詩に対する学術的な注釈という形式をとる。
* **内容:**
* 詩の解釈やシェイドの人生に関する考察を含む。
* キンボート自身の妄想や、シェイドの妻の遠縁にあたるという主張が次第に顕著になる。
* シェイドの詩の内容よりもはるかに長い。
### 前書き
* **語り手:** 匿名の編集者
* **内容:**
* 詩と注釈の由来、シェイドとキンボートの関係について簡単に説明する。
* 編集者自身は客観的な立場を保っているように見える。
* 読者に対する示唆に富んだ内容を含む。
### 後書き（索引）
* 一見すると通常の索引のように見える。
* キンボートの狂気を示唆するような項目が含まれている。
### その他
* 作中には、シェイドの詩に関する書評や、キンボートがシェイドの知人に送った手紙なども登場する。
* これらの要素が複雑に絡み合い、多層的な物語構造を形成している。