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ドッブの価値と分配の諸理論の対極

## ドッブの価値と分配の諸理論の対極

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新古典派経済学の金字塔:アルフレッド・マーシャル「経済学原理」

ドッブの「価値と分配の諸理論」は、古典派経済学からマルクス経済学に至る価値と分配の理論を、批判的に検討した著作です。 とくに、労働価値説を重視し、そこから剩余価値論を発展させたマルクスの立場に共感を持っていました。

一方、ドッブが批判の対象とした新古典派経済学は、19世紀後半に台頭し、限界効用理論に基づいて価値と分配の理論を構築しました。その代表的な著作が、アルフレッド・マーシャルの「経済学原理」(1890年)です。

マーシャルは、「経済学原理」の中で、需要と供給の相互作用によって価格が決定されると主張しました。 需要は消費者の限界効用によって、供給は生産者の限界費用によって規定されると考えました。 また、生産要素(労働、資本、土地)への報酬は、それぞれの要素の限界生産力によって決定されるとしました。

マーシャルの「経済学原理」は、新古典派経済学の基礎を築き、その後の経済学に多大な影響を与えました。 しかし、その理論は、均衡状態を前提とした静的な分析であり、現実の経済の動態を十分に説明できないという批判もあります。

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