ドッブの価値と分配の諸理論の企画書
【執筆の背景】
19世紀末から20世紀初頭にかけて、資本主義経済が抱える矛盾や問題点が顕在化し、経済学の分野でも従来の古典派経済学に対する批判が高まっていました。特に、労働価値説に基づくマルクス経済学は、資本主義の搾取構造を鋭く指摘し、多くの支持を集めていました。
しかし、マルクス経済学は、その理論体系の難解さや、現実の経済現象との乖離などが指摘され、必ずしも十分に理解されているとは言えない状況でした。
【本書の目的】
本書は、マルクス経済学をはじめとする、価値と分配に関する様々な経済学説を、歴史的な発展段階に沿って、体系的に解説することを目的とします。
【本書の特徴】
* 価値と分配に関する古典派経済学、マルクス経済学、新古典派経済学など、主要な経済学説を網羅的に取り上げ、それぞれの理論の骨子と相互の関係性を明確に示します。
* 各理論の論点や問題点を整理し、客観的な視点から分析を加えることで、読者の理解を深めます。
* 豊富な参考文献を提示することで、さらに深く学びたい読者にとっての道標となります。
【想定読者】
* 経済学を専攻する大学生、大学院生
* 経済学に関心を持つビジネスパーソン
* マルクス経済学をはじめとする、価値と分配に関する諸理論を学びたい方
【本書の構成(予定)】
1. 序論
* 価値と分配の理論:問題の所在
* 本書の構成
2. 古典派経済学における価値と分配の理論
* アダム・スミス
* ダヴィッド・リカード
* その他の古典派経済学者
3. マルクス経済学における価値と分配の理論
* 労働価値説
* 剰余価値論
* 資本蓄積論
4. 新古典派経済学における価値と分配の理論
* 限界効用理論
* 生産要素市場論
* 福祉経済学
5. 結論
* 価値と分配の理論:今後の展望
【執筆者】
モーリス・ドッブ
【執筆者のプロフィール】
1900年生まれ。イギリスの経済学者。ケンブリッジ大学で経済学を学び、同大学で教鞭をとる。マルクス経済学の権威として知られ、資本主義経済の分析や経済学説史の研究で多くの業績を残す。
【出版予定時期】
未定