Skip to content Skip to footer

デカルトの省察に匹敵する本

## デカルトの省察に匹敵する本

###

ジョン・ロック著「人間悟性論」

17世紀のイギリス経験論を代表する哲学者ジョン・ロックの主著である「人間悟性論」は、西洋思想史において「デカルトの省察」に匹敵する影響力を持った名著として知られています。

ロックはこの本の中で、デカルトの「生得観念」を批判し、人間のあらゆる知識は経験によって得られるという「経験論」を主張しました。具体的には、生まれたばかりの人間の心は「白紙状態」(タブラ・ラサ)であり、そこに経験を通して知識が書き込まれていくと説きました。

また、ロックは経験を「感覚による経験」と「内省(reflection)による経験」の二つに分け、前者は五感を通じて外界から得られる単純観念を形成し、後者は知覚、思考、推理といった心の働きを通して、単純観念を組み合わせたり関係付けたりすることで複雑観念を形成するとしました。

「人間悟性論」は、経験論の基礎を築いただけでなく、政治哲学、教育論、知識論など幅広い分野に影響を与え、後のイギリス経験論、ひいては西洋近代思想全体に大きな影響を与えました。

Amazonで詳細を見る

Leave a comment

0.0/5