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デカルトの方法序説の仕組み

## デカルトの方法序説の仕組み

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方法序説の構成

『方法序説』は、大きく分けて以下の構成となっています。

* **第1部** – 理性の諸規則についての序説(光学、気象学、幾何学の成果と方法序説の関係について)
* **第2部** – 方法の提示(方法の4規則)
* **第3部** – 方法の暫定的道徳(道徳の4規則)
* **第4部** – 真理認識のための基礎づけ(自我cogitoと神の存在証明)
* **第5部** – 物質的な事物の秩序(自然学の試論)
* **第6部** – 方法を完成するための研究(著者の決意表明)

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方法序説の内容

デカルトは本書の目的を、**「私が真理認識のために用いた方法」**を説明することだと述べています。

**第1部**では、これまでの学問で得られた知識を批判的に検討し、真に確実な知識を得るための方法を確立する必要性を説きます。

**第2部**で、デカルトは自らの「方法」として有名な以下の4つの規則を提示します。

1. **明証的に真であると認められるものだけを真であると認める**
2. **問題を可能な限り多くの部分に分割する**
3. **最も単純なものから順に、複雑なものへと順序立てて考察する**
4. **全体を見渡し、何も見落とさないようにする**

**第3部**では、この方法を用いて真理を探求する過程で必要な「暫定的道徳」として4つの規則を示します。

**第4部**では、方法の2番目の規則に従い、あらゆるものを疑うという方法的懐疑を経て、「我思う、ゆえに我あり」という有名な命題に到達します。そして、この第一原理から神の証明などを試みます。

**第5部**と**第6部**では、方法を自然学や医学などの具体的な問題に応用し、今後の研究の展望を述べています。

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方法序説の特徴

* **数学的方法の重視** – デカルトは幾何学に見られるような、明晰で確実な推論を重視し、それをあらゆる学問に応用しようとしました。
* **方法的懐疑** – 最初にすべてを疑うという方法をとることで、絶対的に確実な基礎から知識体系を構築しようとしました。
* **主観からの出発** – 「我思う、ゆえに我あり」というように、内的な意識体験を出発点として、そこから外界や神へと考察を進めていきます。

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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。

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