## ディルタイの精神科学序説
自然科学の隆盛に抗い、人間精神の理解に挑んだ記念碑的著作!
本書は、19世紀後半、自然科学の隆盛の中で、人間精神を扱う学問の独立性を確立しようと試みた、ヴィルヘルム・ディルタイの主著です。
ディルタイは、自然科学が対象とする「自然」と、精神科学が対象とする「精神」を明確に区別し、それぞれに適した認識方法があることを主張しました。 「自然」を対象とする自然科学が、因果関係に基づいた法則的説明を目指すのに対し、「精神」を対象とする精神科学は、人間の生の内側から、その意味や価値を理解することを目指すとしました。
歴史、社会、文化、そして人間存在の根源に迫る!
ディルタイはこの著作で、「理解」という概念を精緻化し、客観性と主観性の統合を試みました。 彼の思想は、その後の哲学、歴史学、文学、心理学、社会学など、人文・社会科学全般に多大な影響を与え、現代においてもなお重要な示唆を与え続けています。