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ダイシーの法と世論の対称性

## ダイシーの法と世論の対称性

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ダイシーの法

イギリスの法学者であり憲法学者であったアルバート・ベン・ダイシー(1835-1922)は、著書『The Law of the Constitution』(1885)の中で、「議会主権」の概念を説明するために「ダイシーの法」と呼ばれる三つの原則を提唱しました。

* 議会は、いかなる法律も制定する権限を有する。
* 議会は、過去に制定した法律を廃止または修正する権限を有する。
* いかなる裁判所も、議会の制定した法律の有効性を審査することはできない。

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世論

世論は、社会や集団における特定の事柄に対する人々の意見や見解の集積を指します。 政治、経済、社会問題など、様々な事柄に対する世論が存在し、その形成にはマスメディア、教育機関、家族、友人など、多様な要因が影響を与えます。

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ダイシーの法と世論の関係

ダイシーの法は、議会が法の最高機関であり、その権限は絶対的であることを示しています。一方で、世論は法の形成や改廃に影響を与える可能性があります。議会は、世論の動向を無視して法律を制定することは困難であり、世論の支持を得られない法律は、その実効性を保つことが難しくなります。

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対称性

ダイシーの法と世論の関係は、一見すると対称的ではありません。ダイシーの法は、法的な権限の所在を明確に規定しているのに対し、世論は、法的拘束力を持たない意見や見解の集積に過ぎません。

しかし、現実の政治プロセスにおいては、世論は無視できない影響力を持ちます。議会は、世論の動向を考慮しながら、法の制定や改廃を進める必要があり、その意味で、ダイシーの法と世論は、相互に影響を与え合う関係にあると言えます.

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