## クックのイギリス法提要に匹敵する本
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Blackstone’s Commentaries on the Laws of England (1765-1769)
ウィリアム・ブラックストンの「イギリス法釈義」は、18世紀のイギリス法を包括的に解説した、クックの「イギリス法提要」に匹敵する歴史的名著です。全4巻からなり、権利の概念、イングランド法の歴史、裁判所の構成、私法(財産法、契約法、不法行為法など)、刑法、訴訟手続きなどを網羅しています。
ブラックストンの「イギリス法釈義」は、当時としては画期的な内容で、複雑な法律体系を分かりやすく解説したことで高く評価されました。専門家だけでなく、一般市民にとってもイギリス法への理解を深めるための貴重な書物となり、広く読まれるようになりました。
「イギリス法釈義」は、アメリカ合衆国建国にも大きな影響を与えたと言われています。独立宣言やアメリカ合衆国憲法を起草した建国の父たちの多くは、ブラックストンの「イギリス法釈義」を学んでおり、その思想はアメリカの法体系の基礎となっています。
今日でも、「イギリス法釈義」は、イギリス法の歴史と発展を理解する上で欠かせない古典として、法学者や歴史家から高く評価されています。