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カーの歴史とは何かに匹敵する本

## カーの歴史とは何かに匹敵する本

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歴史とは何か

E・H・カーの『歴史とは何か』(What Is History?) に匹敵する歴史的名著は数多く存在し、一概にどれが匹敵する、と断言することはできません。しかし、歴史学の思想や方法論について深く考察し、歴史家や読者に大きな影響を与えたという点で、以下のような著作が挙げられます。

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西洋史 historiography

* **『歴史家の仕事』 ブロック著** (The Historian’s Craft by Marc Bloch)

フランスの歴史家であるマルク・ブロックの代表作。歴史研究の方法論について具体的に解説し、史料批判の重要性や歴史家の想像力の役割を説いた本書は、歴史学を志す者にとって必読書となっています。特に、歴史を「現在と過去の対話」と捉える視点は、後の歴史学に大きな影響を与えました。

* **『歴史の概念』 コリングウッド著** (The Idea of History by R. G. Collingwood)

イギリスの哲学者、歴史家であるR・G・コリングウッドの主著。歴史を「過去の思考の再 enactment」と捉え、歴史家の主観的な解釈の重要性を強調しました。歴史の客観性や科学性を疑問視する姿勢は、当時の歴史学界に大きな議論を巻き起こしました。

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歴史人類学

* **『歴史を書く』 カルボニエ著** (Writing History: The Poetics and Politics of Ethnography by Jacques Rancière)

フランスの歴史家ジャック・ル・ゴフの呼びかけで、複数の歴史家が歴史叙述の問題について論じた論集。歴史記述が依拠するレトリックや、歴史家と史料の関係性、歴史における物語の役割などが多角的に考察されています。

* **『メタヒストリー』 ホワイト著** (Metahistory: The Historical Imagination in Nineteenth-Century Europe by Hayden White)

アメリカの文学理論家、歴史家であるヘイデン・ホワイトの代表作。19世紀ヨーロッパの歴史叙述を分析し、歴史家が歴史を物語として構成する際に用いる「メタ歴史」という概念を提唱しました。歴史の客観性を批判的に検討し、文学理論の手法を用いて歴史叙述を分析する姿勢は、大きな論争を巻き起こすとともに、歴史学と文学の距離を縮める画期的な著作となりました。

これらの著作は、いずれも歴史学の根幹に関わる重要な問題提起を含んでおり、カーの『歴史とは何か』と同様に、歴史家や歴史学に興味を持つ人々に広く読まれ続けています。

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