カントの実践理性批判の企画書
【企画タイトル】
実践理性批判
【構想に至る背景】
「純粋理性批判」において、私は人間の認識能力を批判的に検討し、認識の対象はあくまでも現象界にとどまり、物自体は認識しえないことを論じた。しかしながら、道徳や自由といった問題は、物自体の領域と深く関わっており、純粋理性批判の枠組みでは十分に扱いきれていないという課題が残った。そこで、本書「実践理性批判」では、人間の理性の中でも特に実践理性を批判的に検討し、道徳法則の根拠を明らかにすることを目指す。
【本書の内容】
本書は、「純粋理性批判」で扱いきれなかった実践理性の批判、すなわち道徳や自由の問題に焦点を当てる。具体的には、人間の意志を規定し行為の道徳性を判定する原理である「道徳法則」の根拠を、経験的なものからではなく、理性そのものから導き出すことを目指す。
【本書の構成(予定)】
全2部構成を予定している。
第一部では、「分析論」として道徳法則を理性から導き出す。
第二部では、「弁証論」として、魂の不死や神の存否といった形而上学的な問題を、実践理性の立場から考察する。
【想定読者】
・道徳哲学に関心のある読者
・「純粋理性批判」を読了した読者
・理性と自由、道徳の関係について深く考えたいと考える読者
【期待される成果】
本書を通して、読者は以下のことを期待できる。
・道徳法則の根拠を理性に基づいて理解し、自身の道徳観をより確固たるものにできる。
・自由と道徳、そして神の存在といった形而上学的な問題について、新たな視点を得ることができる。
・「純粋理性批判」と合わせて読むことで、カント哲学の全体像をより深く理解することができる。
【執筆計画】
今後、数年間をかけて執筆を進めていく予定である。執筆と並行して、友人や同僚に原稿を読んでもらい、意見を交換することで、より完成度の高い著作を目指していく。